「もっと多くの親子を支えたい。」生活保護制度を利用しているご家庭がこども宅食の対象に加わりました。

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2019.09.24

Akari Masuda
増田 朱里
NPO Florence

NPO法人フローレンスでこども宅食のカスタマーサクセスを担当しています。

これまで、こども宅食では、児童扶養手当や就学援助を利用する、経済的に厳しいご家庭を対象に、食品等をお届けしてきました。

■児童扶養手当とは

母子家庭または父子家庭のひとり親のご家庭等に対して、お子さんと共に安定した生活を送れるよう支給される手当です。

■就学援助とは

小中学生のお子さんがいるご家庭に対して、お子さんの就学にかかる費用(学用品費や学校給食費など)が一部、自治体から支給される制度です。

私たちが行った調査では、こども宅食のご利用家庭の5割が、世帯収入300万円以下の世帯でした。

 

そして新たな動きとして、今年の8月から、こども宅食をお届けするご家庭の対象が拡がりました。

それは、生活保護制度を利用しているご家庭です。

■生活保護制度とは

さまざまな事情で暮らしに困っている方に対して、国が定める「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する制度です。

こども宅食では、これまで生活保護制度を利用しているご家庭は、対象に含めることができずにいました。それには生活保護制度の「収入認定」という仕組みが関係しています。

生活保護制度を利用しているご家庭に支給される生活費は、ご家庭の生活状況や持っている資産に応じて、個別に決定されていますが、その中に「その月に収入があったと認定された場合は、その分の受給額を減らす」という「収入認定」と呼ばれるルールがあります。

受給額を決めるためには、その月に得た収入を毎月申告する必要があります。その収入の対象には、仕送りや贈与等によって手に入れた主食、野菜、魚介が含まれることになっています。

そのため、子ども食堂やフードバンクなどのサービスで食品や食事の提供を受けた場合も収入とみなされ、生活費として支給される金額が減らされてしまうことがありました。

■こども宅食をお届けするご家庭を拡大

2019年3月に、厚労省から各自治体に対して「生活保護制度を利用しているご家庭に対して、子ども食堂やフードバンクなどからの食料支援やサービスを収入として認定しない」という通知がなされました。この通知を受け、こども宅食では、生活保護制度を利用しているご家庭も対象に広げることができました。

2019年6月から案内を開始し、現在、生活保護制度を利用しているご家庭へのこども宅食のお届けを開始しています。更に多くのご家庭を支えていけるこども宅食をつくっていけるように、引き続き応援よろしくお願いいたします。

文京区こども宅食はふるさと納税による寄付を原資として活動しています!

文京区こども宅食事業を運営するためには、配送費、広告宣伝費、人件費などの資金が必要です。

また、配送する食品の多くは企業の寄付によりますが、時期によってお届けする食品が不足する場合があります。そういった場合、活動資金をつかって事務局で食品を追加購入することがあります。

こうした活動資金にあてるため、全国からのふるさと納税で寄付を募集しています。

みなさんのご寄付が、子どもたちや子育て家庭の力になります。今後も多くのご家庭にこども宅食をお届けするために、みなさんのご支援をよろしくお願いいたします。

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