子どもたちの心とお腹をいっぱいに。企業や団体からこども宅食にご寄付いただいたお米の話

こども宅食事務局

こども宅食事務局が、こども宅食の歩みや、子どもの貧困についてのニュースをお届けします!

文京区「こども宅食」は、文京区にお住まいの経済的に厳しいご家庭に食品や日用品を定期的に届け、それをきっかけに必要な支援につないでいく取り組みです。配送時の見守りやLINEでの情報配信・相談対応などのコミュニケーションを通じて、ご家庭が相談しやすいつながりづくりを心がけています。

配送では毎回、企業や団体のみなさんからご寄付いただいた食品や日用品をお届けしていますが、特に大切にしているのがお米です。栄養価も高く満足感が高いお米はご家庭に常備できると安心ですが、同時に重いお米を買いに出かける時間的・経済的余裕がないご家庭が多いのも事実です。

今回の記事では、お米に対するご利用家庭の声をご紹介すると共に、ご家庭にお届けしているお米がどのように生産され、どのような思いでご寄付いただいたものか、ご紹介します!

「お米嬉しいです!」ご家庭から寄せられる喜びの声

文京区こども宅食でお届けしているお米は、どれも大切に育てられ、ご家庭の皆さんに美味しく食べてほしいと思いを込めてご寄付いただいています。ご利用家庭からは嬉しいお声をたくさんいただきますが、特にお米は毎回大変喜んでいただいています。

お米のお届けに対するご家庭からの喜びの声を一部、ご紹介します!
いただいたご感想を一部加工して掲載しています。

家事に育児に忙しいご利用家庭の皆さんにとって、お弁当や毎日の主食としてなくてはならないお米のありがたさが伝わってきますね。また、おいしいお米が届くことへの喜びや、新米を楽しんでくださっている様子も分かります。

ここからは、ご家庭にお届けしているお米がどのように育てられ、どのような思いに支えられて届けられているか、ご紹介していきます。

子どもたちに少しでも安全なものを。棚田再生プロジェクトから生まれたオイシックス・ラ・大地の自社栽培米

2020年から継続して自社栽培米をご寄付くださり、2023年10月にも200kgのお米をご提供くださったオイシックス・ラ・大地株式会社。「食を通じて社会をよくしていこう」というミッションを掲げていることもあり、日本の食文化を守る活動やフードロス削減から、地域貢献事業やパラスポーツの応援など、幅広い分野で様々な社会貢献活動を展開しています。

今回はご寄付いただいたお米について、同社の益貴大さんと関本朗さんにお話を伺いました。

画像提供:オイシックス・ラ・大地株式会社

文京区こども宅食に寄付しているお米は、茨城県つくば市で取り組む「つくば里山・棚田再生PROJECT」の一貫として自社栽培しているお米です。つくば市の職員だった地元の方からお声掛けがあり、「食」や「環境」をお客様に訴求する企業として、「農」を通じて日本の原風景保全に参画する意義があると考え、2005年からCSR活動のひとつとして栽培してきました。

田起こしや代掻き、田植えはもちろん、除草作業や稲刈り・脱穀まで、すべての作業をオイシックス・ラ・大地社員が担うこのプロジェクトは、社員教育にもなっています。

元々は、文京区こども宅食の事務局メンバーとつながりがあったことから、この自社栽培米をこども宅食に寄付することにしました。売上目標はもちろんあるけれども、食による社会課題の解決という魂のようなものがあるので、会社としてもすんなり実施が決まったように思います。

たくさんはとれないですが、農薬も使わない、肥料も入れていない、ある意味特別なお米なんですよ。子どもたちに少しでも安全なものを、という気持ちで作っています。

本当は食べてもらった子どもたちに棚田に来てもらえたらいいですよね。お米を育てるって簡単じゃないんだっていうことを知ってほしいです。そしてお米が安く出回ってしまっている理由もぜひ知ってほしい。日本が置かれている状況も興味を持って調べていってほしいなと思います。すぐに子どもたちをお招きするのが難しくても、棚田の写真なんかを一緒に貼り付けてお届けしたらいいかもしれないですね。

食べて「明日も頑張ろう」と思ってくれたら…豈プロジェクトの「神宝(かむたから)米」

2023年10月、中小企業の経営者コミュニティである「ヒーローズクラブ」さんからも、「豈(やまと)プロジェクト」で栽培したお米を200㎏、ご寄付いただきました。

「ヒーローズクラブ」は、中小企業の経営者が志経営を実現し、自社の利益追求だけではなく社会貢献を通じて日本全体を良くしていこうと生まれたコミュニティです。同コミュニティ内で、古き良き助け合い精神を復興し、社会課題の解決をしていこうと立ち上がったのが「豈プロジェクト」。教育、農業、経済、文化の4つの分野を柱として、イベントや勉強会、社会貢献活動などを行っています。

今回ご寄付いただいた同プロジェクトの「神宝(かむたから)米」について、ヒーローズクラブ事務局長である若狹謙治さんにお話を伺いました。

―画像提供:ヒーローズクラブ「豈プロジェクト」

2020年、コロナ禍で経済活動が止まった時に勉強する時間が生まれて、ヒーローズクラブの仲間で日本の農業について勉強しました。専門家の先生のお話もお聞きして、農業人口の減少、国内自給率の低さ、就農者平均年齢の高齢化など様々な課題があることを知りました。私たちは農家さんのおかげで食べさせていただいているのに、スーパーに行けばいつでも購入できて、安ければ安いほどよいという状況も消費活動として大きな課題だと思います。そこで、農業を他人ごとではなく自分事だととらえて、中小企業として何かできることはないかと、活動を始めました。出会ったのが、栃木県塩谷町で化学肥料を使わずに自然農法でお米を生産されている農家さんです。

高い価格で先に買わせていただいて、天候などを気にせず安心して生産していただいています。

「神宝米」は、ひと目見てわかる大粒、炊きあがりの香りや食べたときのモチモチ感、甘みが最大の特徴です。栽培が難しいこともあり、生産量が少なく、とても貴重なお米として知られています。穂が高く、根が深いのも特徴です。根が深いので地中から栄養分やミネラルを多く吸えて、栄養価の高いお米がとれるんです。炊きたてはもちろん冷めても固くなりにくく、お弁当に入れるご飯にも向いているんですよ。

文京区こども宅食に寄付しようと思ったのは、「豈プロジェクト」の一貫で、子どもの自殺や不登校などの社会課題について大学の先生や専門家から講義をうけたのがきっかけです。日本の企業の99.7%が中小企業です。文科省や学校や親の責任にするのは簡単ですが、中小企業として自分たちに何かできることはないかと考えるようになりました。

そんなときに、文京区でこんな素晴らしい活動があると知り、寄付をすることにしたんです。子どもたちが「おいしい、おいしい!」とお米を食べる様子をみると、農家さんがすごく喜んでくださいます。地域の方々も喜んでくれます。

志高い農家さんが心を込めて自然農法で作った美味しいお米を企業が買わせていただき、未来ある子どもたちに食べてもらうという循環の輪に入ることができて私たちもうれしいです。

みんなで支え合っていくという優しいあり方がいいなと思います。問題は一気に解決しないかもしれないですが、一人でも多くの子ども達が未来に希望を持てるようにと願っています。

稲は大和言葉で「命の根 命根(いね)」と書きますが、食べた方が「よし明日も頑張ろう」と思っていただければいいなと思いますね。

これからの社会に期待される企業のあり方

オイシックス・ラ・大地さん、ヒーローズクラブさんそれぞれに、こども宅食への関わりを考えておられる企業や団体の皆さんへのメッセージをお伺いしました。

「お客様にも企業活動に共感して参加してもらう」

寄付の文化って日本ではあまり馴染みがないですよね。人類学的にも地政学的にも自分の周りのコミュニティを守る力が強いのが日本なので、自分の周りしか知らないことが多いです。でも広く目を向けると、実際には困っている人たちもいるのだということを知って興味を持ってほしいなと思いますし、そういう方々に企業として手を差し伸べることができるということは素晴らしいことだと思います。

実際、お客様からはそういう活動をしている組織だから商品を購入しているんだよ、と言われることはありますね。

寄付もそうですが、社会をよくしようという活動をしていること自体が、ひいては企業のファンにつながると思うんです。企業だけど、人格のように「あいつ(オイシックス・ラ・大地)いいやつだよね」と言われたいんですよ。お客様にも企業活動に共感して参加してもらう。ずっとお付き合いしていくお客様のことを考えると、企業活動への共感を得るということは大切じゃないかなと思います。

―オイシックス・ラ・大地株式会社

 

「支え合うのが当たり前の社会になるといい」

1社だけで頑張るとか、自分の会社の利益だけを考える、という時代は終わったと思うんです。より地域に根ざしたとか、より優しいとか、社会も企業も会社選びをする学生さんも、社会的に意義があるかどうかというのが判断基準になってきています。目の前のあなた」や地域のために何ができるだろう、と考えていれば、直接は返ってこなかったとしても、いろんな方が見てくださっていて、そういうことをやっている企業と関わりたいっていうふうになっていくと思います。地域や社会をよくする活動に協力していく企業が一社でも増えれば、ありがとうの数がその分増えるので、結局めぐりめぐって自分にも戻ってくるんです。困っていたら支え合うのが当たり前、という社会になるといいですね。

―ヒーローズクラブ

お米をご寄付いただける企業や団体を募集しています

文京区こども宅食は2017年10月、150世帯への配送からスタートしました。お申込みは年々増加し、2023年10月にスタートした第7期では、700世帯以上のお申込みをいただいており、今後も増加することが予想されます。

隔月最低2kgのお米を700世帯以上へお届けしており、年間6回配送で換算すると、必要なお米はなんと年間約8,500kgとなります!!

現在は、今回お話を聞かせていただいたオイシックス・ラ・大地さんや豈プロジェクトさんの他にも、いくつかの企業や団体の皆さんに支えられて、すべてのご利用世帯にお米を配送することができています。

しかし、高校生世帯へのお米の増量や、物価高騰に対する支援としての臨時増量など、ご家庭の状況や社会情勢に合わせた配送をこれからも実施していきたいことや、今後ご利用家庭が増加していく可能性を考えると、まだまだお米の確保は十分とは言えません

お米のご寄付をご検討くださる企業や団体の方は、ぜひ一度お問い合わせいただけると嬉しいです。皆さんが大切に育てたお米が、ご利用家庭の心とお腹をいっぱいにしてくれます。これからもご家庭の期待に応えるために、ご支援よろしくお願いいたします。

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