「食」を通じて世の中に貢献する日清食品が、こども宅食を共に支える仲間に。子どもたちの未来のために、食品企業として取り組んできたアクションとは

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2020.10.30

こども宅食事務局

こども宅食事務局が、こども宅食の歩みや、子どもの貧困についてのニュースをお届けします!

 

1958年に、世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」を発明した日清食品グループ。インスタントラーメンのパイオニアとして知られる同社は、日本を牽引する食品企業のひとつとしてさまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。

文京区こども宅食は、そんな日清食品グループよりインスタントラーメンの寄付をいただきました。利用者さんからは「何がおこるか分からない昨今、非常食はとてもありがたいです」「コロナ禍において収入面が苦しくなる中、本当に助かっております」など、喜びの声が続々と届いています。

日清食品グループは、こども宅食の取り組みについてどのように考え、どのような理由で製品を寄付してくださったのでしょうか?日清食品ホールディングス 広報部CSR推進室の岡林さん経営企画部齋藤さん酒井さん、日清食品 マーケティング部の青木さんにお話を伺いました。

 

「食を通じて世の中を平和に」。創業者の想いを継いで続けてきた社会貢献活動

――このたびは製品の寄付をありがとうございます。御社では、以前からこのような社会貢献活動に取り組んできたそうですね。

(日清食品ホールディングス 広報部CSR推進室の岡林さん)

岡林さん:はい。「食」を通じて世の中に貢献することを目指し、世界中の貧しい人や子どもたちをさまざまな形で支援してきました。

そもそも、当社の創業者・安藤百福(ももふく)が「チキンラーメン」を発明したのも、荒廃した戦後の日本を見て「皆におなかいっぱい食べてもらうことで世の中の役に立ちたい」という強い思いを抱いていたからです。創業者が掲げた「食足世平(しょくそくせへい)」、すなわち「食が足りてこそ世の中が平和になる」という創業者精神を、私たちもしっかりと受け継いでいるんですよ。

今年ノーベル平和賞を受賞した国連WFPが実施している「レッドカップキャンペーン」にも2005年から参加し、「チキンラーメン」の売上の一部を寄付しています。また国内では、子どもの貧困対策として創設された「子供の未来応援基金」への寄付もおこなっています。

 

――近年は、食品ロス削減にも精力的に取り組んでいると聞きました。

(日清食品ホールディングス 経営企画部の齋藤さん)

齋藤さん:そうですね。2030年までの中長期の環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」では、小売・流通領域における食品廃棄物の削減を目標のひとつに定めました。

2019年に立ち上がった企業横断型のイニシアティブ「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」に参画しています。これは、世界中の10社の小売企業が、それぞれ食品メーカー20社と提携し、食品ロスを2030年までに半減させる取り組みです。私たちも食品メーカーのひとつとして、食品ロス半減という大きなミッションに賛同しています。

 

大切な商品を無駄にせず、こども宅食で本当に必要な方に届けられる喜び

――今回は、どのような経緯でこども宅食に食品を寄付してくださったのでしょうか?

(日清食品 マーケティング部の青木さん)

青木さん:以前から日清食品グループオンラインストアでは、出荷後にお届け先の登録ミスや長期不在等で未開封のまま返品されてしまうことが不定期にありました。こうした、やむを得ず発生してしまう少量の返品に対して、複雑な管理手続きを踏むより廃棄したほうが業務効率は良いのですが、フードロスの観点では課題であると考えていました。もちろん、なるべくロスを出さない努力はしていますが、賞味期限内の商品であっても、社内手続き上どうしても廃棄に回さざるを得なかったのです。元々お客さまに届ける予定だった良品であることから、これらをなんとか有効活用できないかと考えていました。

そんなときにこども宅食の存在を知り、運営の趣旨に大変共感しまして。行き場のなくなった製品を寄付することで社会に貢献できるのではないかと思い、参画させていただきました。食品企業として、自社の大切な製品を無駄にすることなく、本当に必要としている方にお届けできるのはとても嬉しいことです。

 

――そうだったんですね。寄付をしたくても社内の理解が得られない企業もあると聞きますが、御社ではいかがでしたか?

(日清食品ホールディングス 経営企画部の酒井さん)

酒井さん:社内の理解は得やすかったです。「食を通じて世の中に貢献する」ことが企業理念ですので、社内はとても協力的です。さらに今年は環境戦略の「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」を掲げたことで、全社一丸となって社会課題と向き合う空気が醸成されていました。

実際に社内説明の際も、オペレーションの透明性や寄付先について具体的に説明できたので、関連部署からは、このような取り組みは「やって当たり前」「当然やるべきこと」だとむしろ背中を押されました。

 

今回の取り組みが、ひとりでも多くの人に現状を知ってもらうきっかけになれば

――日清食品グループとしてフードロス以外にどのような社会課題に取り組んでいますか?

酒井さん:災害支援も継続的に行っています。単に被災地に製品を寄付するだけでなく、オンラインストアで購入できる「カップヌードル ローリングストックセット」も発売しています。
ローリングストックは、普段から少し多めに食品を購入し、使った分だけ新しく買い足すことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておくようにする災害対策です。

青木さん:当社が考案した「カップヌードル ローリングストックセット」は、カップ麺やカップライスとガスコンロ、カセットボンベ、保存水、小さな鍋などを含む防災備蓄用セットです。

初回は規定の9食と、防災器具がセットになったものを配達しています。以降は3カ月に1回、お客さまのお好みの組合せで製造日の新しい製品が定期的に届くので、食料を絶やさずキープできる仕組みです。食べ慣れたおなじみの製品なので、日常的に消費しやすく、災害時も安心して食べられるのが魅力ですね。

このセットは専用のケースに入って届くのですが、避難の際はリュックとして背負うことができます。形を変えれば、椅子としても使用できるんですよ。
昨年の防災の日に販売を開始しましたが、利用される方がかなり増えてきています。これからも多くの方に知っていただきたい商品です。

また、オンラインストアではまとめ買いの割引もおこなっています。10ケース以上といった大口で購入し、災害時の備蓄食料として置いてくださる法人様も多いんです。このように、引き続きさまざまな方面で社会貢献をしていきたいと考えています。

岡林さん:こども宅食にも引き続き食品を提供していきますが、それ以外の形でもぜひ何かコラボレーションしたいですね。

齋藤さん:そうですね。本取り組みに参画させていただくことで、当社がかねてより大切にしている「食を通じた社会貢献」とEARTH FOOD CHALLENGE 2030で掲げる「食品廃棄物の削減」という2つの目的へ貢献できます。お互いに協力し合える部分が多いのではないでしょうか。

青木さん:そう思います。私個人としては、今回の寄付をおこなうまではこども宅食の存在を知りませんでした。当社や他の企業・団体の取り組みをきっかけに、多くの方が私のように子どもの貧困について知ること、「子どもの貧困解消に向けてできることがある」という認識が広がっていくことを願っています。

 

――ありがとうございます!今後も日清食品グループさんと協力し、子どもたちの未来のためにいろんなアクションを起こしてしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 

writing:小晴

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