「子どもたちに喜んでほしい」株式会社ニップンが食卓に届ける“笑顔の素”

こども宅食事務局

こども宅食事務局が、こども宅食の歩みや、子どもの貧困についてのニュースをお届けします!

今年創業128年を迎えた株式会社ニップンは、2021年の社名変更に伴い、2022年に新たな経営理念「人々のウェルビーイング(幸せ・健康・笑顔)を追求し、持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げました。経営理念に則り、事業の主軸である食を中心に、多岐にわたる社会貢献事業や環境保全活動などに取り組んでいます。

文京区こども宅食には、2018年から継続してほぼ毎回の配送に、パスタ、パスタソース、ホットケーキの素などバラエティに富んだ商品をご提供くださっている同社。サステナビリティー推進部活動推進チームマネージャー・仁見貞子さんと、食品事業本部加工食品部副部長・田中淳輝さんにその活動の詳細や背景についてお話を伺いました。

食品メーカーとしての多岐にわたる社会貢献活動

―会社として主に食に関する社会貢献活動をされているとのことですが、文京区こども宅食にいただいているご支援はどのような位置づけになるのでしょうか。

仁見:当社には、食を通じたウェルビーイングの追求と、食と健康を通じた社会貢献というマテリアリティ(※企業がとりくむ重要課題)の2つの軸があります。食と健康を通じた社会貢献としては、ユニセフやWFP(国連世界食糧計画)への支援活動や出前講座、食と水泳教室など様々な活動をおこなっており、その中の一つとして文京区こども宅食への食品提供にも取り組んでいます。

―他にはどのような活動をされているのでしょうか。

仁見:食料支援活動では、能登の震災の支援もおこなっています。先日は、ダウン症等の知的障がいのある子どもたちの就労体験支援として、オフィスの近くで開催したマルシェで、弊社のサンプル配布体験の機会を提供しました。普段なかなか人と接するお仕事をされていない方が多かったので、人と直接出会うお仕事を体験していただきたいと考えたのです。また、ボランティアスタッフとして参加した社員も障がい者との交流でダイバーシティを学ぶよい機会になりました。

―国際的な支援活動から地域のマルシェまで、幅広い活動をされておられるんですね。

仁見:少しずつですね。商品に関しても以前は販売できるものはしっかり販売するべきという考え方が強く、販売できなかったものは廃棄せざるをえませんでした。しかし、社会の変化とともに、生活にお困りの方に役立ててもらったほうがいいのではないかという考えが社内でも浸透してきました。

―なにかきっかけがあったというよりは徐々に変わってきたという形でしょうか。

仁見:はい。以前は商品を無償で提供することに抵抗があったということも聞いていますが、国の動きも含め、世の中全体が変わってきましたよね。今は食品ロスの削減にもつながるよい活動ということで認識が広まっており、誰も反対しないです。

「何かできないか」文京区こども宅食への支援活動をスタート

―文京区こども宅食にご支援いただくことになった経緯について教えてください。

仁見:ユニセフやWFP(国連世界食糧計画)などを通じて海外の貧困支援をしていたのですが、ある時から社内で「海外だけでいいのか」という声が上がって。「日本国内にもいろいろな事情でお困りのご家庭があるから何かできないか」という話になったんです。同時に、販売できなかった商品を廃棄してしまうことに「もったいない」という声もあがるようになりました。こういった流れの中で、区や認定NPO法人でしっかり管理運営をされているところならば一緒に活動できるのではないか、ということでスタートしました。

―活動にあたって事業部とはどのように連携しているのでしょうか。

仁見:常温の加工食品がご家庭に非常に喜ばれるということで、事業部にお願いして始まりました。

田中:加工食品は常温で保管・配送ができますし、冷凍食品と比べて活用しやすいと考えております。いろいろな社会課題がある中で、できることは進めていきたいと思っています

―文京区こども宅食の事業についてはどのようにお考えですか。

田中:文京区というと、比較的所得の高い方が住んでいるという印象があるのですが、そういう地域でも生活にお困りのご家庭があって、しかもそういったご家庭が増えているということについては、心が痛みます。もう少し何かできないかな、と思ったり…

どんなご家庭でも楽しめて、子どもが喜ぶものを…思いの先にある細やかな配慮

―生活スタイルが多様化する中で、多岐にわたる様々な商品をご提供いただいています。ご提供くださる商品をどのように選定してくださっているのでしょうか。

田中:私達の商品はもともとお子様が好きなものが多いのかなと思っていますが、その中でも比較的お子様が食べやすい商品を選んでいます。2ヶ月ごとなので、毎回同じものを提供してもあまりよくないかなと考えて変化も意識していますね。

―ご苦労はありますか?

田中:苦労は特にありません。数量が確保できて、年齢に関係なくできるだけ多くのお子様が喜ぶものということと、あとはご家庭の状況を考えて選んでいます。例えばたこ焼きはお子様が喜ぶかなと思うんですが、ご家庭によってはたこ焼き器のご用意がないかもしれないので、じゃあお好み焼きだったらいいかな、とか。

仁見:ご家庭の声をご報告いただくと、また喜んでいただける商品をと思いますね。

―そこまで考えてくださっているのですね。いつもありがとうございます。

 

掲げた理念とともに。たくさんの企業がかかわることの可能性

―会社全体として、とても社会貢献の意識が高い印象を受けますが、背景に何かあるのでしょうか。

仁見:文京区こども宅食の事業報告会で感謝状をいただいたりしたことを、社内イントラ掲示板や担当者向けのメールでフィードバックしています。あとは人々のウェルビーイングの追求ということを理念に掲げているので、食を通じて私達の会社ができることを少しずつ広げていければと思っています。

―文京区こども宅食との今後の関わりについてイメージされていることがあれば教えてください。

仁見:ご家庭のみなさんはお忙しいと思いますので、食品メーカーとしては栄養や健康づくりについてもお話できる機会を作れたらいいなあということは考えます。あとはお料理教室などの体験に来ていただくのもよいかもしれないですね。実際に来ていただくと、直接にいろいろなお話ができるかな、とも思います。

―最後にこどもの貧困について何かしたいと考えていらっしゃる企業さんに向けてのメッセージがあればお願いします。

仁見:私達は食品メーカーですので食の提供による支援に取り組んでいますが、他の企業さんとお話させていただくと、それぞれの専門性を活かしたアイディアで様々な取り組みをなさっています。たくさんの企業がかかわることでできることは増えるのではないかなと感じますね。

文京区こども宅食はふるさと納税による寄付を原資として活動しています!

文京区こども宅食事業を運営するためには、配送費、広告宣伝費、人件費などの資金が必要です。

また、配送する食品の多くは企業の寄付によりますが、時期によってお届けする食品が不足する場合があります。そういった場合、活動資金をつかって事務局で食品を追加購入することがあります。

こうした活動資金にあてるため、全国からのふるさと納税で寄付を募集しています。

みなさんのご寄付が、子どもたちや子育て家庭の力になります。今後も多くのご家庭にこども宅食をお届けするために、みなさんのご支援をよろしくお願いいたします。

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